2017年3月26日日曜日

ボルダリングと足技

ボルダリングは上半身のスポーツだと思われがちですが、ちゃんと足技も有ります

足技を使うと握力や腕力の負担を軽減できます、 これは消耗を防ぐだけでなく、ハンドホールドが悪くまともに持つところが無い時でも役に立ちます。

体重が下の方の足に掛かっている場合、上の方の足を後ろに引くと上半身が後ろに引かれる事を防ぐことができます

 
 支点が下の足、力点が上の足で、上の足で体を壁に引き寄せます。



逆に体重が上の方の足に掛かっている場合、下の方の足をけりだす様に前へ押すと、上半身を壁側に押す事ができます
 

 支点が上の足で、力点が下の足です。上の足の支点を中心に回る感じです。
この場合左足は壁を押すだけなので、フットホールドは不要です。


基本は、下図の様に2点で支えた板の下をチョット支えるだけで安定することと同じです
 


ところで足だけで下図の様に足だけで体を支えると、凄く疲れる事は容易に想像できると思います
 

 人間の胴体は棒ではなく、多くの関節からなっています。支える為にはお腹周りの筋肉を動員することになります。
足技を生かすには、腹筋と背筋が要ります、鍛えておくと便利です。
 
僕の経験則ですが、ボルダリングには、懸垂よりもシットアップとデッドリフトをやった方が良い結果を出しました。
デッドリフトで鍛えた筋肉は落ちた時にも結構役に立ちます。


 ハイステップは足技を、一連の動作で切り替えます。

 
 とかく、ハイステップは立ちこみ側(上図では右足)が注目されますが、もう片方の足の動きも大切です。


変わった足技に、キョン足が有ります、左右に突っ張ることで縦型のフットホールドで体を保持する事ができます
 この方法は、足の摩擦を得るのに重力を使わないので、思いっきり被った壁でも有効に効きます。



下図の様に、捻った足を目いっぱい曲げきると、足の関節だけで支えるので、足の力を節約できます。
こうすると体が自然に回転し、肩が壁にペターと着くので遠いハンドホールドにも手が届きます。

 


いかがでしょうか、ボルダリングは下図の懸垂の様に腕力だけで上がるものでは有りません




 この写真は実例です、御岳渓谷デラシネボルダー4級です、左足、右手だけで体を支えています
左手をダラーと下げているのは、使っていない事を示すためです
この体制で安定したまま、しばらく保持できます。


右足はホールドに乗っていません、蹴っ飛ばしているだけです。
デッドポイントなる技を使わなくても、ゆっくりと余裕で左手で上のカチを取りに行けます。

身が軽い方は、デッドポイントを多用して登るのも有りかと思いますが、体重の重い方は足技を駆使して指の負担を防ぐのも有りだと思います。

カウンターバランス系の足技の説明を、今回はできませんでした。 そのうちと言うことで・・・

2017年3月18日土曜日

ボルダリング入門

しばらくITネタが続きましたが、今度はクライミングネタです。

ボルダリングが流行りつつ有ります

初心者へのアドバイスを書いたホームページも沢山でてきましたが、イマイチ説明が足らない感がないでしょうか。

僕はボルダリングを薄く長く(ボルダリングはざっと38年ぐらい、その前はアルパインをほんの少し)やっておりましたが、エキスパートのクライマーでは無いです、でも慣れた人が普通にやっているテクニックぐらいならば説明できると思います

ので、ブログに書きます

先ずは腕を伸ばす事について。


 よく、ボルダリングは腕力を節約する為に腕を伸ばす様にとの話を聞きます
 茶色のマルはホールドのつもりです
 
 腕を伸ばすと言っても、万歳状態になるとどうも動きが取れません、上の図では右手を伸ばしているので、左手上に有るホールドが取れません

まず地味な方法としては、肩を入れます、足もまげてタメを作ります。
 
 人間の肩は肩甲骨があるので、意外とよく動きます、上図の様に肩を入れて取りに行く時に、足で体を持ち上げます、あと広背筋も補助的に使います。

右足が回ってしまいましたが、これは事の成り行きです、足がスポ抜けない様に気を付けましょう。
これで回した足を突っ張って、グッと腰を落とし、派手にやるとキョンになります。


もっと大胆な動きとしては、掴んだ 右手を使って回る方法も有ります
これは、上半身の筋肉は、ほとんど使いません足だけで体を押し上げます。

腰の位置が上だけでなく、左にも動いている事に注目してください、体重がほとんど左足にだけのって、右足はバランスを取るだけまで行くとフラッキングになります。
フラッキングは、片足の重さでバランスを取るだけでは無く、上半身の 取りに行く動作も含んだ技です。
時々フラッキングは片足でバランスを取ってから、次にハンドホールドを取りに行く様にアドバイスされる方がいらっしゃいますが、僕は一連の動作を一気にやる方がやりやすいです。


被り気味の場合は前後に回ります、この場合も体重は足で押し上げます
























肩の回転も併用すると良いと思います、上から見た絵です 
 

壁が垂直に近い場合は壁にペターっとくっつくと、体重が足にだけかかるので、腕力を節約できます。
ただし視野はすごく狭くなります、休む時などにこの体制が使えます
  




 体を後ろにそらすと、足が壁に押し付けられるので、フットホールドが悪い(あるいは無い)場合に安定します
右図のようにするとフットホールドを垂直に押す力が増すので、摩擦が増えます
 
 隠し技です、人間の腕は曲げきった時も、関節で支えることになるので、腕力が節約できます。
脇を締める感じです。

 
ところで、腕力を節約する為には、腕を伸ばすが基本ですが、実際に登ってみると「腕力よりも先に握力がチャガマル(ダメになるの意味)」と感じないでしょうか。

実は、「腕力を節約する為に腕を伸ばす」はボルダリングが世に出る前の、アルパインでクライミングをする時からのセオリーです(40年前のアルパイン入門本に書いてあった)。

アルパインのクライミングは朝暗い時から壁に取りつき、一日中登り続けます、ただボルダリングほど指は酷使しません。

ともかくアルパインはスタミナが要るので、体力はできるだけ温存しないといけないわけです。

僕の私見ですが、ボルダリングはたかだか4m程度なので、力の出し惜しみをせず、ドエイっと登るのも有りだと思います。
力に頼ると技を覚えるのが遅くなるという説も有りますが、技に頼ると力が付かないも有りだと思います。
そもそも体を鍛えるのが目的で ボルダリングを初めたのに、技で力を節約するのも本末転倒ですし・・・


筋肉を鍛えるのも、なかなか簡単にはいかない様で、以前僕の職場に居たボディービルダー氏に言わせると「毎日ストイックなトレーニングを繰り返して、やっとほんの少し筋肉が増える」のだそうです。

結局どちらが先かだけだと思います。エキスパートクライマーの体を近くで見ると凄い筋肉です、つまり必要なのは力と技ではないかと。
(たまたま相模原のクライミングジムの更衣室で平山ユージさんを見た事が有ったのですが、地球人とは思えないぐらいの凄い体でした)

それと、やっぱり手を常に伸ばし切っていると動きが取れないです、エキスパートクライマーのボルダリング入門のDVDを見直してみたのですが、やっぱり時々腕が曲がっています。
低グレード だと教科書とおりの登りができますが、グレードが上がるとそうは問屋が卸しません。たぶんルートセッターがわざとそんな課題にしているのだと思います。


腕を伸ばして楽できる時は、楽をしましょうぐらいで良いと思います。


 では、次回は握力を節約できる、足技を説明します。


2017年3月4日土曜日

Wordから文字を抽出する方法

こんどはMsWordからテキストを抽出する方法を記します

MsWordも複数のXMLファイルをZIPで固めた物です。拡張子を「xlsx」から「zip」に変えるだけで、解凍できます。

「fig.docx」から「fig.zip」に変換した例を記します。

 
 


 ディレクトリ「word」内の「document.xml」が文書の本体です


 「document.xml」の中です

<w:p>タグで囲まれた範囲が文書の1行になります。
<w:t>タグで囲まれた範囲が文書内の文字データです、これを集めるとMsWordから文字データを抽出できます