2017年4月22日土曜日

中高年とボルダリング

「中高年のボルダリング入門」と銘打ったサイトが有りますが、
何か違います、結局諦めなさいと言いたげなサイトをよく見かけます

僕は、定年退職が近いれっきとした中高年ですが普通にボルダリングをしています


 

そもそも、中高年の一言でくくっているのが怪しげです


中高年を分類してカテゴリー毎に説明します

カテゴリーAA 備長炭

若い時にボルダリングを初めて、今も燃えている人
燃え残りなどない真っ白い灰に成れるけど、ともかく火もちがいい

このタイプの人々に関しては、僕はナンも言えません。 むしろ「こっちが教えてください」です

2017年5月14日追記
今日見た国体予選を兼ねた大きいリードのコンペのミドルの部に 御年74歳のクライマーが出場しておりました。
予選落ちでしたが孫みたいなのを相手にそん色ない善戦をしておりました。
いやもう脱帽です、僕はまだまだ若輩です。



カテゴリーAB 転校生
ずっとアルパインで岩を登っていて、ボルダリングに転校した人
僕が知っているこのカテゴリーの人は皆さん※、フットホールドの立ち方が上手です、しっかりと足に体重が掛かっていて手はチョコンと持っているだけです。
でもホールドを取りに行くのによく苦戦します

※僕の経験なので、とても古い20世紀の記憶です、ひょっとしたら21世紀のアルパインは違うのかも知れないです

左下の絵をみてください、両足でしっかりと立っていて、腕はほとんど力が入っていません。 

右下の絵は、片手片足の2点で体重を支えています、上半身が左に出ていますが、片足を右に出してバランスを取っています。



僕の知っているアルパインの人(前世紀の人だけです)は、左は芸術的ですが右は苦手の人が多いです

ボルダリングは、たかだか1/10ピッチ程度なので、力を出し惜しみせず、もっと大胆でも大丈夫です。

カテゴリーBA アスリート

すっと何らかのスポーツをやっていて、ボルダリングを始めた人
僕の会社の先輩のテニスオジサンで58歳の「この歳でも、もっと強く成れる」と豪語した妖怪オジサンと、都内のクライミングジムに行った事があります。
やっぱり動きのキレがいいです

でも技が無い

ではどうやって技を身に着けましょうか

其の1、誰かに教えてもらう
よく上達する早道は、セッションが良いとの主張を目にします、でも僕はそれが唯一絶対ではないと思っています

日本にはクライミングのコーチはまだ存在しません、上手い選手が後輩に教えているレベルです。

残念ながら、教えてもらって直ぐに身に着ける能力は加齢とともに下がるそうです。 教え方を知っているコーチならばそれなりの教え方が出来るのでしょうが。
単に上手い人に教わると「なんで、こんな事ができないの!!」と言われるのがオチです。

ところで、攻略法を教わって登れたからと言って、本当に自分の実力で登ったと言えるのでしょうか、コンペで攻略法を教えてもらうのは反則になります。

教えてもらって、クリアーしたのって本当にオンサイト?

受験勉強で、真っ先に答えを見て、それから問題を解く事を繰り返す様なものではないでしょうか。


其の2、自分で考える

じっくりと考える能力は、年輪と共にますます強くなるそうです。

僕がボルダリングはいーなと思うのは、考える間が有る事です。 たいがいのスポーツは判断にコンマ秒のオーダを要求されるのですが、ボルダリングは秒のオーダが有ります。
しかも相手は岩のごとく不動なので、何回もやり直せます。

試行錯誤するときには、手足だけでなく腰の位置も変えてみると良いです、同じホールドを使っているのに何故か登れる人と、登れない人が居りますが、意外と腰の位置が違います。
腰の近くに重心が有ります、つまり重心の位置を工夫してみると言うことで。

ボルダリングの楽しみの一つに、謎解きも有ると思います。 
じっくりと岩と対話をするのは楽しいです。


其の3、弱者を相手にする
柔道の人で、「技を磨くには、自分より弱い相手との練習が良い」と言った人がいました(名前は忘れました、たしか昭和初期の鬼の何某と言う人です)。
確かに相手が強いと、必至になるので技の綺麗さまで心がまわる余裕がないです。

自分のトップグレードよりも1グレード落とた課題で、本に書いてあるムーブを試してみてはいかがでしょうか。

落ちても安全、痛くない、インドアクライミングでの練習をお勧めします、外岩だと「落ちると痛いから嫌だパワー」全開で登るので技を試すどころではないです。

ジムの壁に貼ってあるガムテープは気にせずに、色々と実験をしてみると良いと思います。


其の4、本を読む
僕が高校生の時は、学生のクライミングが禁止だったので、山岳部顧問にバレない様にコソーっと登っていました。
技術は本から学びました、バッツォことウォーレン・ハーディングの本は部員の間ではバイブルでした、ロイヤル・ロビンスではないです
プチ名人に教わるよりも、本の中の達人の方が確かな事を教えてくれます


カテゴリーBB チャレンジャー
スポーツ経験なし、ずっと家庭と仕事一筋。 ある日突然ボルダリングを始めたオジサン達です
僕はこの人こそ信のチャレンジャーだと思います。 

体形は
中年太り
心配いりません
僕は身長169.9Cmで体重81.5Kgです
多少不便な気はするのですが(= =;)、女房には「もっと痩せたら!!」と言れて居るのですが。

ボルダリングはアイソメトリックスな運動なので、残念ながらカロリーの消費は少ないです。ダイエット目的ならばエアロビック系の運動に軍配が上がります

痩せる為ならアルパインのクライミングが最強です、ただしリバウンドが凄い痩せ方です。

被った壁は、体幹部に凄く効きます、あとインナーマッスルも総動員です。

体力は
学校の体育の授業以来ずっとスポーツをしていない身です、さぞや筋力不足を感じているのでは。
クライミングの筋トレというとよく懸垂が出てきますが、実はさほどでも無いです。 
懸垂の様な登り方はどちらかと言うと腕ずくの下手な登り方です。上手い登り方は全身の筋肉を使います、地味な体幹部も全開です。


僕はジョギングを勧めします、ジョギングは全身の筋肉を使います。ジョギングでは負荷が軽すぎるので筋肉は付かないと言われていますが、それはレベルの問題だと思います。
宇宙から帰って来た人は、歩くことも大変なのが、日常生活をするだけで筋力が復帰します。

筋力が弱い人は、軽い負荷でもある程度までは筋力が上昇するのだそうです、何よりもジョギングをすると元気になります。
壁の前に立った時に、元気であることはすごく重要だと思います、ランニングではなくジョギングです、早歩きと大差ないぐらいのトコトコ走りで十分です。

まずは30年間眠り続けた筋肉を、眠りから起こす事から始めてはいかがでしょうか。

ボルダリングで鍛える
一番面白いと感じる課題は「あとチョットで登れるのに落ちる」程度の課題ですが、これを何度もトライしていると同じ筋肉ばかり酷使するので大変偏ります
ジムで過ごす時間の半分は「あとチョットで登れるのに」に挑戦して、後半は1グレード落としてサーキットトレーニング的に何度も、登っては降りてを繰り返す方法も有ります。

あえて、筋トレを一つだけやるとすると

即効性が有るのは指です、強い指は役に立ちます。
ただ指を鍛えると、結婚指輪が入らなくなりますので覚悟してください

四十肩に注意   
四十肩で登ると間違いなく悪化します、痛いときは控えた方が良いです
痛みが消えてから、再開すると良いです。

肩が痛いときにボルダリングをすると悪化しますが、ボルダリングをして肩が痛くなった事は不思議と無いです。

僕は
だいぶ昔に転校したカテゴリーABです、定年退職が近い、れっきとした中高年です。

中高年は体力が無いと決めきっている人がいますが、ボルダリングをフツーにやっていると、下の写真ぐらいには腕が太くなります。

↓これ私です




ただ、体幹部を使うわりには何故かウエストが細くならないです、倅はやたらと細いのですが

↓これ倅


お腹まわりは、やっぱり若者には勝てないです、ウエストは食べ物の方が影響力が有るのかも知れません。

つまり、太くなる所は太くなるけど。 細くなって欲しいところは細くならないです


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