2017年6月11日日曜日

ボルダリングとダイエット


僕は随分永くボルダリングをやっていますが身長170cm 体重81Kgのやや肥満です
セガレは凄く痩せていますが、そもそも生まれた時から痩せていて保育器に入っていました
(保育器ってすごくお金がかかりますよ)

僕は太め


 セガレは細め
 

ボルダリングをやっても、太る人は太るし、痩せる人は痩せる様です

とてつもなくボルダリングが上手な人は皆やせていますが、それはファッションモデルは皆美人だと同じ事だと思います

エネルギーの消費について

ボルダリングのエネルギー消費量は意外と低いです。

ボルダリングはジョギングの1.5倍の運動強度があると言われていますが。実際に運動している時間は意外と少ないです

Youtubeに上がっている映像で調べてみるとインドア、アウトドアによらずだいたいボルダリングの1トライが1分ぐらいです。

僕たちが1日に登る回数を数えてみると概ね3時間に20回ぐらいでヘロヘロになります

してみると、1日のボルダリングで実際に運動している時間は20分間

つまりジムのボルダリングへ1回行くのは、30分のジョギングに匹敵することになります


ボルダリングとジョギングのエネルギーの使い方を図示しました




まずよく勘違いされているのですが 「キツイ運動=エネルギーの消費量が多い」ではないです

運動のキツさは、むしろ無酸素運動による乳酸の蓄積の影響です

腕立て伏せ30回と、スクワット30回ではどちらがキツイでしょうか?
腕立て伏せの方がキツイのですが、エネルギーの消費量は斜めに立てかけた体を持ち上げる腕立て伏せよりも、体重をまっすぐ持ち上げるスクワットの方が大きいです

体内の炭水化物は37Kmを走るだけの蓄積が有るので、少々の運動では炭水化物は枯渇しません

ボルダリングは1分間程度で全力を出し切る強度のスポーツのなで、無酸素運動です

「全身運動=有酸素運動」ではありません、言葉の定義としては

有酸素運動

糖類と酸素を結合させることで、エネルギーを得ることです。クエン酸回路を使ってのエネルギー生成なので燃焼では無いです
肺から取り込んだ酸素を血液中のヘモグロビンが筋肉まで運んで、初めて酸素を利用できるので、爆発的な運動には対応できません

典型的な運動種目としては、長距離走、自転車、水泳です


無酸素運動
炭水化物を乳酸に変換することで、エネルギーを得ることです。
爆発的な運動に対応できますが、筋肉は乳酸が貯まると動けなくなります、その警告信号は苦痛として脳に伝えられます

典型的な運動としては、中距離走、球技、激しいダンス、などです


良く有酸素運動は直接脂肪を使うと言う話を聞きますが、哺乳類は脂肪をエネルギーへ直接変換する機構は持っていません、脂肪を糖類に変換することでエネルギー原とします
とても緩慢な処理なので1時間以上続く強度の運動でないとエネルギーの供給源としては追いつきませんません。
緩やかな運動だと、糖類の消耗と脂肪からの糖類供給が同時進行になるのですが、いつの間にか「直接脂肪を使う」に世間では変わった様です
 脂肪を糖類に変換する機構は安静にしていても動くので、激しい運動をした後の糖類補給にも使われます。
つまり「激しい運動は糖類を使い、緩やかな運動は脂肪を使う。 だからダイエットには緩やかな運動が効果的」は迷信です

むしろ、緩やかな運動は乳酸が貯まらないので長時間持続できる、だからエネルギーも大量に消費できる、エネルギーを大量に消費するのは、ダイエットにつながる、が正解だと思います

フルマラソンは37Kmからと言いますが、体内の糖分が枯渇するのがそれぐらいなの距離なのだそうです。
アスリートはカーボローディングという技をつかって体内の糖類量を増やしています。さらにウルトラマラソンは競技をしながら栄養補給もします

僕のフルマラソンの経験では、35Kmぐらいまではスポーツの苦しさですが、35Kmを超えると病的な苦しさに成りました。

ボルダリングは筋肉が増えるので太りにくいか

筋肉が1Kg増えると基礎代謝量が増えます、どれだけ増えるかは諸説あって、1日当たり20KCal~40KCalぐらいです

中間値を取って基礎代謝量は30KCal増えるとします、そうすると筋肉が10Kg増えると基礎代謝量が300KCal増えます、おおむねジャムを塗った5枚切りの食パン1枚程度です

つまり、筋肉だけで体重を10Kg増やしても、厚切り食パン1枚程度です。 少々鍛えたぐらいでは誤差の範囲です
だいたいの値ですが、30代男性の全筋肉量は体重の37%です、つまり30代で65Kgの人の全筋肉量は24Kg程度です。
ですから普通の人が筋肉を10Kg増やすと言うことはムキムキのボディービルダーレベルの体に成るということです
よく筋肉を増やすと基礎代謝量が増えるので寝てても痩せられると言う人々が居ますが、これだけの筋肉量を維持するには相当のトレーニングを日々続ける必要が有ります。

クライマーの部位別の筋力は器械体操の選手と似ているのだそうです、ただし筋肉量は体操選手と比べると少なく、もっぱら神経からの要求に対して一度にする筋繊維数を増やす事で強い力を出しています。
これはクライミングで等尺性運動が要求される事が多いからだと推察されています。

確かに見た感じ、クライマーでデカいのは背中ぐらいで、他はそんなに太くないです。足に至ってはハシゴを登る程度の力しか使っていません(ランジは別です)

部分痩の科学的根拠は確立されていません、筋肉を鍛えても引き締まる訳ではありません、弛んでいるのは脂肪、鍛えるのは筋肉で別物です。
脂肪をエネルギーとして糖類に変換するのは、全身的な生理現象であって、腕を鍛えたから腕の脂肪が減る訳ではありません。

筋肉を増やすのならば、ウエイトトレーニングの方がボルダリングより効率が良いと思います

痩せるクライミング方法
アルパインクライミングは凄く痩せます。
少ない食料、丸一日続くクラミング、寒さに耐えながら過ごす夜。 
そして何より水が無い ので、オシッコも出なくなります。

水が無いは心が砕けて駄目ですが、食料が無くて食べないのは意外と簡単に我慢できます。 
金竜飛よりも力石の方が遥かに大変です(明日のジョーです)、ガダルカナルに出た兵隊さんよりダイエット中のお嬢さんの方がはるかに精神力を要します

でもアルパインクライミングのリバウンドは半端無く物凄いです、僕の体形はリバウンドの繰り返しで作り上げました
リバウンドを制す者はゲームを制します。



とりあえず言えるのは

ボルダリングの上手い人は大抵、痩せマッチョなのでボルダリングをやると痩せると思いがちですが 、バレーボールの強い選手は背が高いのでバレーボールをやると背が伸びると考えるのと同じです。 背が高いから強いのだと思います。

ボルダリングで痩せるのではなく、ボルダリングの為に痩せる



ダイエットを話題にしたブログは、チョット迷信が多い様な気がします、と言うことで今回は僕が参考にした本を上げます

ケネス・H・クーパー  エアロビクス ←とても古い本です

主婦の友社             目で見るカロリーハンドブック

山本正嘉              登山の運動生理学百科

その他雑誌を色々、ランナーズ、ROCK&SNOW

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